気ままコラム#6

手切りステッカー製作レポート

2007/1時点で自分の最もやり易い方法。もっと効率の良いやり方を現在研究開発中。





これが俺が使っている道具一式。
左からはさみ、糊(特用大サイズ)、ナイフ刃と入れ皿(チップスターのフタ)と廃棄刃入れ、
ピンセット、ナイフ柄、シャーペン、あとステンレス定規とカッターマット。 説明しなくても、見りゃ分かるか・・・・
カッティングシートは3Mの屋外用。



今回のお題はこちら。左が原画、右が完成したステッカー。
自分はいつもカラー印刷です。
モノクロだとアレンジがしにくいし、グレースケールだとどこを抜いてどこを残すのか解り辛いので。(あくまで自分にとっては)



一日目



まずは貼り付け
液状糊の欠点は、ムラになりやすい・乾くのが遅い・反りが激しいと云う事。
なるべく均一の薄さにあるようにシートに塗りつけて、素早く原画を張り、
指やプラスチック定規などで抑えて気泡を抜き、しっかり原画をシートに定着させます。
紙が水分を含んで凸になっているところがあるけど、乾けば面一になるから気にしない。
上から物を置くと、乾くのが遅れる上、置いた所にインク滲みが出来てしまうので×。 自分のプリンターが悪いだけかもしれないけど('A`)・・・

一日目は之にて終了。明日には乾いているでしょう。




二日目



20時間程ほったらかしにしたステッカー。今回は運が良く、あまり反ってません。
俺の場合、脚(下)から順に抜いていく事が多いです。
理由をしいて言うなら・・・二次元キャラの場合、体の半分位は脚で構成されていることが多いから。




まずは輪郭から切り出し。外側の細かい髪の毛の部分はこの段階である程度抜いておきます。




抜き易いように分割しながら、じっくり確実に進めていきます。



右脚を切り終えたところ。踝の影の部分が島になっています。
このまま不要部分を剥がすと、島も一緒にくっついて剥がれそう。
そこで、不要部分を分割して剥がす事に。











ポンポンのあたり、インクが滲んで色の境界ぼやけてしまっているので
モニタを見ながらシャーペンで描き足し。




水着の部分。細かい島が並んでいます。
こういう小さな島は原画を剥がす時てこずりそう。




そこで、まず一つの面を残して周りを切り抜きます。




残しておいた面は、下のカッティングシートを切らずに、上の原画のみを切り、剥がしてしまいます。
シート自体は切れてないので簡単に原画を剥がせます。




そして、あらためてシートの切り抜きにかかります。




俺は細かいところの不要シートはナイフの刃先を使って剥がしてしまう事が多いです。
ピンセットより先が細いし、突き刺したりもでいるので割といろんな作業に使えます。




集中力が尽きてきたし眠たくなってもきたので、ここらで終了。
作業時間は写真撮影も含めて80分程でした。休日なら休憩入れつつもっと切り進められるんだけど・・・

外側の不要なシートを残しているのは、シート台紙に埃や塵が付くのを防ぐ為。
アプリケーションシートを貼って保存する時、ゴミを噛み込むのが嫌なのです。




切り出したシート屑。あらためて見ると勿体無いよなぁ・・・・
この日の作業ではナイフの刃は3枚使用。



三日目



胴体〜腕。特に難しい部位でも無いのでサクサク進みます。

・・・と、ここで問題が。下乳が影になっています。
しかし、ここは立体感を強調してやりたいところ・・・




原画の影を無視して切り抜いてしまいました。




島状パーツが多い顔は後回し、先に髪を仕上げます。




髪飾りを先に抜いてから髪の切り出し。




次は眼と眉の切り出し。
眼の中は、片方づつ作業すると左右でバランスが合わなく事があるので バランスを見ながら交互に切り出します。
まずはハイライトから。




次に虹彩。






原画の解像度がイマイチなせいか、プリンターがヘボいせいか、原画の線が角ばってたりぼやけてたり。
そんな時は自分の感性を信じてアドリブで切り進めます。





鼻の線がやや太く感じたので、撮影の後少し削って細くしてます。




切り出し終了。原画を剥がす作業に移ります。
液状糊はスプレー糊に比べ、接着力が強く細かい部分の切り出しがやり易い気がします。
しかし、剥がす際は固まった糊ごと剥がれるのでシートに糊が残りません。





原画とシートの間にナイフの刃を入れ、捲ります。




この程度の細かさのステッカーなら
力を加減しつつ一気に剥してしまいます。




原画とシートがガッチリくっついている為
細かい島なんかはちと難儀。





ちょっとでも剥がれてしまえば後は簡単なんですが・・・・

疲れがでてきたので、ここらで終了。
作業時間は写真撮影も含めて120分程でした。




パワーアップしたシート屑団子。
これを眺めてたら無性に沙羅曼蛇やりたくなってきた・・・・
この日の作業ではナイフの刃は3枚使用。
この後、夜遅くまでゲームしたせいで次の日寝坊して朝飯も食わずに会社に行ったのはまた別のお話・・・・



四日目



テキトーにアプリケーションシート切り出し。 重ねてみたらちと大き過ぎ。




アプリケーションシートに転写して、黒シートの台紙を剥がした図。




出来上がり。胸の谷間の影は切り抜かない方がよかったかも。

フレームから切れてますが、シートの角は落とすようにしてます。
ファイルなんかに入れて保管・運搬する時に、Aシートが角から剥がれてくるのを防ぐ為。



毎度こんな調子で作ってるけど、まだまだ詰めが甘いですね。
細かいとこは楽しいんだけど、 長い直線や曲線はどうも苦手だったり・・・・ inserted by FC2 system